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2017年、北國新聞が「かほく市ママ課 独身税を提案」という、独身者には、聞き捨てならない報道をしました。ニュースを見た人からは「ふざけるな!」との意見が続出。この一連の報道を受けて、市の担当者は「あくまでボランティア団体である、ママ課のメンバーから意見が出ただけ」と、釈明する騒ぎがありました。
しかし、私は、メンバーの意見に過ぎない等が問題ではなく、独身税を提言したこと自体に大きな問題だと考えています。この記事では、独身税には、断固として反対の立場を表明しつつ、その理由を説明していきます。
独身税は、憲法違反の可能性が高いのではないでしょうか? 独身であることだけで税をかすなら、偽装結婚等が横行する可能性があります。結婚をする、しないを選ぶ権利は、国民一人一人が100%所有します。
独身税の導入 ふざけるな!と考える理由
北國新聞によると、石川県のかほく市にある子育てボランティアグループ「ママ課」と財務省担当者の意見交換会の席で、ママ課側から次の発言が出たそうです。
「子育て世代は、生活水準は下がって負担が大きいので、世代間の格差を無くすために、独身者にもちょっと負担をお願いできないか?」
要は、子育てをしている世代は、お金がかかるから、独身者からお金をむしり取り、子育てにかかる費用の足しにしたい!です。 オブラートに包まないと、きっとこういうことですね!
でも、ごめんなさい!上記の意見には、大反対です。なぜか? そもそも、すでに独身税に似た税の仕組みがあるからです。それに、結婚も自由。出産も自由なわけですよ。「自分のケツは自分で拭け!」というのが正直な気持ちです。
独身税に反対する5つの理由
私が独身税に反対する理由は、次の5つです。
- 誰も子育てして欲しいと頼んでいない。
- 実質、子なし税となり憲法違反の可能性
- 海外の独身税は失敗している。
- 偽装結婚が横行する可能性もある。
- 配偶者控除等がある。
1.誰も子育てして欲しいと頼んでいない。
日本では、結婚をする。しない。子供を作る。作らないは自由です。なぜ、自らの意思により選んだことに対して、他人が支援しなければならない? 子供を作れば、お金はかかる。であるなら、子供を作る前に、様々な準備をするのは当然です。
親としての義務をはたさず、いわば、自分たちが欠けている部分を他人に「尻ぬぐい」させる姿は、全く同情できないです。自らの親としての責任をはたさず、親としての義務を他人に被せているだけです。
誰かに子供を作ってほしいとか、一ミリも頼んでいないです。勝手に子作りをして、子供を産んでいるだけですから、まずは自分たちで義務をはたすべきです。 もし、苦しいなら身内同士で援助してください。他人を巻き込まないで下さい。
2.実質、子なし税となり憲法違反の可能性
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憲法では、結婚する。しないを「婚姻の自由」として保障しています。仮に、独身税を導入した場合、実質的には「婚姻の自由を侵害する側面」が出てきます。当然、憲法は、日本の最高法規に当たるため、憲法を否定する法律や条例等は無効です。
例えば、お酒やタバコなどは、購入することで税金が発生します。これは、飲む、吸うことに選択権があり自由が保障されています。その見返りに納税が課せられているなら、甘んじて受けます。
一方、独身税は、結婚をしないことに対する税金です。酒やタバコは「すること」、独身税は、「しないこと」に課税されます。よって、これは、お酒やタバコ税等は、全く性質が異なり、極めて憲法違反の可能性が高いです。
3.海外の独身税は失敗している。
海外では、独身税を導入して失敗しています。結局、少子化につながったとの先例もあります。当然、日本でも同じようなケースに至る可能性が高いです。
4.偽装結婚が横行する可能性がある
仮に独身税を導入したら、確実に「偽装結婚」が横行します。形式上のみの結婚。財産分与等も一切しない。お互いに干渉しない、形だけの結婚です。
また、独身といっても、自ら独身でいる人、結婚をしたいけれど独身な人がいるなど様々です。独身ということで、このどちらにも独身税をかけるなら、金銭的な問題で結婚が出来ない人に対して、さらなる追い打ちをかけることにもなりかねないです。
5.配偶者控除等がある。
2022年現在、独身者の税負担は、既婚者よりも重くなっています。つまり、すでに実質的な独身税があります。それが次の2つです。
- 配偶者控除、配偶者特別控除
- 扶養者控除
要は、結婚をしている、又は子供がいる世帯に対して、一定の額を所得から引くことができる仕組みです。つまり、この控除により、税金がかかる課税所得が小さくなり、納める税額も低くなります。
また、専業主婦の場合は、年金の「3号保険者」です。この場合、3号として年金等を支払っていなくても、年金を支払ったことになります。すでに年金でも優遇されているわけです。
上記は、独身であると適用できないため(扶養者控除は別)実質的には、独身税と同じ効果があります。これ以上、独身だけに負担を強いらないで頂きたいです。
但し、少子化については問題だと思う。
私は、独身税の導入には強く反対します。しかし、子供を作りやすくし、子育てをしやすい環境を作り、日本の少子化問題を少しずつ改善すること自体は賛成です。
ご存じの通り、私は独身であるため、子育ての苦労はわからないです。どれだけ費用がかかるのかもしりません。そこに対しては、特に興味はないです。しかし、子供の数は、国の国力を維持するためにも重要であることは理解しています。
もし、子育ての中で、本当に必要であるなら、もう少し国全体の予算として見直すべきです。偶者控除を拡充しても良いと思いますし、無駄な公共工事を減らすこともできるはずです。今回の独身税のように、ある特定の層を狙いうちにする税でなければ、もう少し理解を得られやすいと思います。
独身税は、どう考えても浅はかです!独身の一人として、断固反対いたします。
まとめ
- 石川県かほく市のママ課から「独身税」に関する提言
- 独身税は、憲法違反、税の公平性等から問題が多い。
- そもそも子育ては、個人の責任の下、行うべきこと。
- 家計が苦しい等の理由で、他人に押し付けるのは無責任
- そもそも誰も子育てを依頼しているわけではないので。
- ただし、子育てには相応のお金がかかることは事実。
- 将来のために、少子化問題を解消するためなら、検討する余地はある。
- 結論:独身税は、断固反対!
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