タイ人の給料と物価を探る。安いか高いか?

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観光でタイに来た方なら“物価が安いなあ”と実感したことがあるでしょう。屋台での食事なら1食50B、日本円で約150円です。旅行者から見ると確かに安いですが、働いているタイ人はどう思っているのでしょうか? 今回は、タイ人の給料と物価の割合について考察します。

タイに給料と物価

経済成長で雇用が増えている。

タイも日本と同様に、学歴や職歴によって給料が違ってきます。現在、大学新卒、一般企業就職者の月収は1万B前後。最も高いのは医師で5万B程です。新卒者の給料は決して高くはありません。しかし経済の発展にともないタイ人の雇用は増え、月収も高くなってきています。大学進学率も急上昇しているのです。実に進学率50%以上。失業率は1%程で完全雇用に近い状態です。今後もタイでは、経済の成長と雇用の伸びが期待されています。

資格の取得や、副業をして稼ぐ。

タイでは、同じ会社に長く勤めても確実に給料が上がっていくわけではありません。そのため特定の外国語や資格、専門技能を習得し、より良い待遇を求めて他の企業へ転職するケースが一般的です。もともとタイ人は、同じ会社で長く働くことにこだわりはありません。日本とは違いタイでは当り前のことなのです。もしくは、終業後にタイ語学校で先生のアルバイトなど副業する人が結構います。

週末のみチャトチャック市場でお店を構えて、自分のデザインしたTシャツを売っている知人もいます。副業に関しては、タイの企業はそんなにうるさくありません。会社だけの給料では満足していない反面、将来的には独立して何かをしたいと思っているタイ人は多いように思えます。

日本の企業で働きたいタイ人は多い。

“出来るなら、日本の企業で働きたい”そんな憧れを持つタイ人は多いです。タイの一般の企業と違って仕事はきついですが、給料は高くボーナスも多い。福利厚生も充実しているので、日本企業に就職することは一種のステータスです。

例えば、新卒で日本語検定2級の月収は2万B前後、1級で3万B。1級でマネージャーになると10万B近くにもなります。それだけ優秀なタイ人を日本企業は求めているのです。近年は、駐在する日本人を減らし、タイ人を育成して職務を与える傾向に変わってきているようです。これも時代の流れと言えましょう。

職業別の月の収入を探る。

いろいろな職業の収入を見てみましょう。タイの一般企業で働く場合、月平均3万‐5万B位です。外国企業になるともっと高額を得ています。その他の就業者は一体どれぐらいの月収なのか?以下、およその金額になります。

  • 大型バス運転手‐2万‐3万B
  • タクシー運転手‐1.5万前後(月給制ではない)
  • スーパー勤務(レジなど)‐8,000B前後
  • アパレルショップ勤務‐1万B前後
  • 古式マッサージ店勤務‐1万‐2万B
  • カラオケなど‐ピンキリ。稼ぐ子は日本のサラリーマン以上の収入を得る。

スターバックスやセブンイレブンの時給は、50B前後です。アルバイトでも条件が良ければ移り変わる人は多いです。なかなか長く定着しないのがタイなのです。

現在、県別の1日の最低賃金は301B-330Bに改訂されました。バンコクとプーケットが最も高く330B。ある調査によると、タイ人の平均月収は9,500B程です。法定賃金は上がっていますが、それでもまだ全体としては低いと言えましょう。もともと格差社会のタイでは、このような地域格差も生じており、富裕層と貧困層の格差は年々広がるばかりです。今後の政策の動向が気になります。

ケース1 銀行勤務の場合

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大手銀行に勤めるタイ人女性の知り合いがいます。口座開設などでお世話になっています。日本語が出来るので、日本人担当のセクションを任されています。かなりの収入を得ているのではないでしょうか。高学歴の女性の場合、まず身に着けているモノが違います。時計、服、財布などどれも高級ブランド。100B、200Bなどの服とはあきらかに違うのが一目でわかります。“月、1万B位ファッションにお金がかかる”と言っていました。

日本食も好きで、週に一回、二回は会社の友人と楽しむそうです。実家から通っているため、車通勤をたまにしています。コーヒーのことで会話していたとき“スタバにも行くの?”と尋ねたら、“お昼休みか終業後にほぼ毎日行く”と。ただし彼女は屋台で食事もするし、会社近くのマーケットへ行って安い洋服を探すのも好きな庶民派の一面もあります。裕福層になるほど、モノの価値にはシビアになっています。

ケース2 マッサージ店勤務の場合

タイと言えば、古式マッサージが有名です。仕事柄、市場を歩き回ります。足が疲れるので、よくマッサージへ行きます。マッサージが上手でいつも指名している女性に、どれぐらい稼いでいるのか聞いたことがあります。月給制ではなく、週割でお店からいくらかもらえるそうです。

例えば1時間のタイマッサージで受け取れる金額は、多くて200B程。1時間のタイマッサージは250B-300B。その中から70‐100B程を彼女は受け取ります。非常に少ないなあと思いました。期待するのはお客さんからのチップです。チップは50B、良くて100B。くれない人もいるそうです。基本的にお客が付かないと1日の収入はないので、かなり厳しい仕事環境です。

タイに来た当初は“なぜ、マッサージをした人にチップを払わないといけないのか?”と思っていました。 彼女曰く“1日200B以内ですませている”そうです。お客が多く、チップをたくさんもらえたときはビールを楽しむそうです。マッサージが上手でお客さんの多い子は、他店からの引き抜きもあると聞きました。引き抜かれないために、その分お店が給料面を良くしてくれるとのことです。

屋台の食事や果物は高いか?

先に示したいろいろな職種の賃金を踏まえた上で、物価の割合はどうなっているのでしょうか?屋台での1回50B前後の食事は、タイ人にとって高いのか?これは収入により違うと思いますが、まあ妥当ではないでしょうか。1日平均250Bあれば3食付きで過ごせます。それだけに1食150B‐250Bもする日本の定食や、日本より高い100B以上のスタバのコーヒーは手が出にくい商品だと言えます。最近は、70B前後のローカルなタイ経営のコーヒーショップが増え、人気を博しています。味もそれなりにおいしく、ゆったり出来る店構えが気に入っています。

また、タイ人は価格にシビアだなあ、と思うことがあります。タイにはパイナップルやマンゴー、リンゴなどいろいろな果物を切り売りしている屋台があります。以前はどれも10B。その後、切り売りサイズが小さくなりました。なんとなく客が減ったような気がしました。現在は20Bに上がり、モノによっては25Bに。客が一気に減少しました。わずか10B、15Bですが、日本円で考えると100円、150円位の値上げの感じになります。タイでも経済の発展は物価の上昇を招き、人々をシビアにしています。

無駄な出費に思えるが…

暑い国なので、それなりの距離を歩くのは億劫です。タイ人の場合、駅まで徒歩10分なら歩くことはせずにバイタクに乗って移動したがります。いわゆるバイクのタクシーです。徒歩10分程の距離はバイタクで10B‐15B。月‐金まで毎日往復するとなると、それなりの金額になります。

1日30Bとして、30B×20日=600B。タイ人にとっては当たり前の支出かもしれませんが、私にはとてもできない無駄な支出です。タイ人は自転車に乗る習慣がないので、ガマンして歩くか、ラクしてバイクに乗るかになります。給料の割合からすると、この歩かない600Bの支出はもっと効果的に活かせるのではないかと思っています。

日本人の現地採用の給料はどのくらいか?

タイで就職する日本人の給料相場はいくらになっているのでしょうか?労働許可書が発行される場合、5万Bと決められています。これはタイ人の雇用を守りながらも、外国人を安く雇ってはいけないことを示した条件です。能力によってはそれ以上の収入を得ることも可能です。

一方、タイ投資委員会(BOI)の認可を受けている企業では、5万B以下でも日本人を採用することが可能です。主に顧客サポートの仕事、コールセンターがそれになります。聞いた所では、給料は月3万B程。こういう厳しい現実が、タイにはあります。現地で暮らしていると、タイの給料は安くもあり、高くもあるのが正直な感想です。

まとめ

  • 近年は経済成長で雇用が増え、大学進学率も伸びている。
  • 給料など良い条件があれば、タイ人は転職する人が多い。
  • 日本企業で働くのはステータス。優秀なタイ人を望んでいる。
  • 最低賃金は上昇したが、地域格差が生じて収入格差が広がっている。
  • モノによっては、タイ人はシビア。“無駄?”と思う出費もある。
  • 現地採用の日本人には厳しい現実がある。
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