ミャンマーを街歩きしていると、男性・女性問わず、顔の頬のあたりに「白い粉」を付けいる姿を目にします。実は、これ「タナカ」と呼ばれる天然化粧品(美白、日焼け防止商品)です。ミャンマーでは、とても一般的であり、老若男女問わず幅広く利用しています。
この記事では、タナカの語源、価格、製品ラインナップについてご紹介していきます。
ミャンマーの日焼け防止剤・タナカとは?
タナカとは、ミャンマー流の「日焼け防止」材です。下の女性のように、頬のあたりに塗り、日焼けの防止と美白効果を狙うのが主な目的です。(天然の化粧品)
タナカの語源は?タナカさんが作っているの?
タナカと聞くと「日本の田中さんが作っているのか?」と思いますが、残念ながら日本の田中さんとは、一切関係ないです。ミャンマーのタナカの語源は、次の2つであるといわれています。
- タナカという種類の木(Limonia Acidissima Bark)を使っている
- ミャンマー語でthna=汚れ kha=清潔を表す
様々な諸説がありますが、少なくても「日本の田中さん」とは関係なさそうです。
タナカの製品ラインナップと成分
一概にタナカの商品といっても、いくつかの製品タイプがあります。
- 木タイプ
- パウダー状
- クリームタイプ
- タナカ入り石鹸
1.木タイプ
参考価格:一本2000チャット~10000チャット(大きさとボッタくられ度による)
*1000チャット=70円ほど
こちらが正体不明の食料品市場で販売されているタナカです。長さや太さはバラバラです。
*石臼とタナカのセット品
2.パウダー状
- 主な成分:タナカパウダー
- 使用部位:顔を含む全身
- 参考価格:1550チャット
3.クリームやジェル状
- 主な成分:タナカパウダー、オーガニックローズウォーターなど
- 参考価格:5300チャット
- 使用可能部位:顔以外の部位
- 主な成分:タナカパウダー、グリセリン、水など
- ISO、GMP、FDA、ORGANIC
- 使用可能部位:顔を含む全身
- 参考価格:1900チャット
4.石鹸タイプ
- 成分例:タナカパウダー、ウコン、ビタミンB3、ビタミンE
- 使用可能部位:顔を含む全体
- 参考価格:1500チャット
タナカの作り方
タナカ製品の内、クリームになっているものはそのまま塗るだけです。パウダーの物は、少量の水を使い伸ばします。木の棒は、下の写真のように石臼に少量の水を垂らして挽きます。
ちなみに、この方は、アウンサンマーケットでタナカを販売されている方です。娘さんが日本に行ったことがあるらしく、大の日本好きです。大画面でのアップ写真も快く受けてくれました。ありがとうございます。もし、購入場所が決まっていないときは、彼女を訪ねてみてください。
スポンサーリンク
なぜか鎌倉の大仏の写真があります笑
場所の詳細は説明しにくいため省きます。アウンサンマーケットの一階のどこかにいらっしゃいます。ウォーリーを探せの気分で探してみてください。とても面白い方です。
タナカの効果の一例
日焼け止め、毛穴の引き締め、テカリ肌の防止、保湿など
タナカの使用レビュー
今回、タナカの木タイプと臼を購入して使用感を確かめてみました。まずは木です。こちらの大きさになると10000チャットくらいします。
次に臼です。これに上記の木をこすります。
少量の水を垂らして木を臼にこすります。
しばらくすると、このような液状のものが出来上がります。
これを頬につけます。ミャンマーの方は、頬に円を描くようにつけています。つけた直後は、若干、す~とした清涼感があります。その後、時間が経つと、透明な部分が白く変化します。今回は、少し塗りすぎてしまったようです…汗
タナカの通販状況 購入するにはどうすればいい?
タカナは、ミャンマー国内であれば、どこでも手に入ります。お隣のタイであっても、探せば見つかるとのことです。もし、あなたが日本にいながらタナカを購入するには、どのようにすればいいのでしょうか? アマゾン、楽天、メルカリなどで販売されています。
しかし、これらの商品は、違法に販売されている可能性が高いです。なぜか?それは、このタナカを輸入するときに関係する2つの法律が大きな障害になるからです。
- 化粧品→薬機法
- 木の棒→植物防疫法
まず1番ですが「化粧品を見つけたからといって気軽に輸入しない方が良い理由」でも述べた通り、海外の化粧品を日本国内へ輸入して販売することは、きわめて難しいです。そのため、楽天市場などで販売されている商品は、この厚生省からの許可取らずに輸入/販売している可能が高いです。
タナカの木を輸入するには?
タナカの木タイプは、表皮がついているため植物防疫法に該当します。タナカの木は学名で言うと「Limonia acidissima」です。(ソース:ウィキペディア)この学名を基にして輸入条件を調べると、日本に輸入するには「輸出国検疫機関が発行した植物検疫書」が必要であることがわかります。(商売目的や個人目的問わず適用)仮に、バッグなどに入れて違法に持ち込むと没収+罰金の可能性もあります。
上記、2つの法律が障害となり、日本国内でタナカを「合法的」に入手することは困難です。しかしながら、完全にないわけではありません。実際、ある方法を使えば、個人使用目的でタナカを入手することはもちろんのこと、タナカの製品を扱うネットショップを運営することも可能です。
例えば、上記の植物防疫法であれば「植物防疫法に該当しない状態」に加工するなどが一つの解決策です。結局は、法律的な定義に当てはまるのか否かのお話であるため、その辺りをいかにうまくできるのかが輸入ビジネスの勝負の分かれ目とも言えます。
まとめ
- タナカは天然の化粧品(日焼け止め)
- ミャンマー人には、一般的である。
- 入手方法は、ローカル市場、スーパーなど様々
- 日本国内でタナカを入手したいときは、楽天市場やメルカリを探す
- ただし、これらで販売されている商品は、合法的に輸入されていない可能性が高い。
[スポンサードリンク]