自分が提供する商品やサービスに対するニーズをご存知ですか? ニーズとは、何かを求める欲求です。
例えば、お腹が減った~、何かを食べたい。どこかへ行きたい。などです。これらの「~したい」をニーズと言います。基本的に、世の中にある全てのビジネスは、このニーズをかなえるためにあります。もし、このニーズと、あなたが提供する商品やサービスがぴったり合えば、ビジネスで成功する可能性は高いです。
さて、もう一度、あなたにお聞きします。あなたが提供するサービスへのニーズをご存知ですか? さらに、そのニーズから「見込み客になるであろう人」を特定できていますか? この作業は、実店舗でのサービスはもちろんのこと、企業ブログを運営するときにも重要です。企業ブログは、あなたのビジネスの「見込み客が抱える悩み(ニーズ含む)」に応える情報を公開する必要があるからです。
つまり、お客さんのニーズを知ることは、実店舗で提供するサービスの見直しと、ブログで提供する情報を決める上で重要です。そこで、この記事では、あなたが提供するサービス(商品)を必要としている人が「求めていること(ニーズ)」を調べる方法をご紹介します。
お客さんの求めていること(ニーズ)を知る方法
企業ブログを運営する目的の一つに「地域にいる見込み客に自社のことを知ってもらうこと」があります。もちろん、ただ知ってもらうだけではなく、知ってもらった後、実店舗に訪れてくれることを目指します。ブログで見込み客を集めた後、それを実店舗に送る流れを作ります。これが企業ブログの王道です。ただし、これを実現するには、サービス(商品)を求めている人の悩みやニーズを知ることがカギです。
企業ブログは、お客さんの悩みにこたえる質の高い情報を発信する必要がある。
例えば、整体のお客さんを集客したいのであれば、まずは「整体を利用する人の悩みと現実」を理解します。もちろん、体を治したいという欲求があるのはわかります。しかし、人の欲求というのは、もう少し複雑です。体を治したい!といっても「体のどこなのか?」ということです。ある人は「小顔になりたい!」また、ある人は「便秘を治したい!」のかもしれません。このように「整体」という言葉の陰に隠れている部分を深く掘っていきます。
スタッフブログの書き方でも紹介の通り、企業ブログで提供するべき内容は「悩みにこたえる情報」です。仮に整体を提供しているのなら「整体」の言葉の裏に隠れている悩みに一つずつこたる情報を提供することで、整体の見込み客が自然と集まります。そして、この見込み客を実店舗へ誘導して、実際に悩みを解決するためのサポートをします。これが企業ブログと実店舗の特性をうまく利用した集客方法です。
企業ブログは、社員が戯れている様子を紹介したり、そのお店における社長(店長)の個人的な趣味趣向を紹介したりする場ではありません。訪問者にとっては、それらの情報は「ムダ」です。見るだけ損した気分です。もし、集客できる企業ブログを目指すのであれば、まずはこの勘違いを正すことからスタートするべきです。
もちろん、これは、企業以外の一般ブログを作るときも同じです。あなたのサイトに訪れる読者は、何を求めているのか? それに答えるの正しいブログの発信方法です。読者の共感を得られる。または、読者の悩みの解決につながる情報が紹介されいれば、おのずと結果はついてきます。
では、実際の所、お客さんの悩み、欲求、現実は、どのように理解をすればいいのでしょうか? 最も確実で手軽な方法が「実際にあって聞くこと」です。こんな人がターゲットになるんじゃないのかな?と目星をつけて、その方に聞き込みをすることです。ただし、実際、この作業をするときは、それなりの労力がいります。
そこでお勧めするのが「本屋でのリサーチ」と「インターネットでのリサーチ」です。
関連記事:実店舗にお客さんを送るブログ戦略とは?
あなたのお客さんは、どんなニーズがある?
何らかのサービスを提供するときは、サービスを利用する人のニーズまたは「現実」を理解するべきです。現実の理解の先に、あなたが提供するべきサービスがあります
ニーズや悩みを調べるときは、本屋でのリサーチと、インターネットリサーチの2つがあります。まずは、本屋でのリサーチ方法をご紹介していきます。実は、町の本屋さんに行くだけで、世の中で求められているニーズを知ることができます。ちなみに、図書館ではなく、本屋さんであることがポイントです。
本屋の棚幅をみよう!それがニーズの宝庫
ニーズを調べるときは、図書館ではなく、本屋に行きます。なぜか? 本屋は、本を買うところです。他方、図書館は、本を「借りる」所です。買うと、借りるの違いは、利用者に金銭的な痛みが伴うのか?です。どちらがよりニーズを反映しているのかを考えると、それは痛みを伴っても購入する本屋の方です。まさに世の中の縮図と言えます。
例えば、本の売り場面積が広い分野、おススメに紹介している分野、いくつかの書店で共通して幅を利かせている分野は、そこにニーズがある証拠です。本屋を観察するだけで、世の中のニーズをある程度、把握できます。特に、一定の商圏内でビジネスをする人は、その商圏内にある本屋を周ってみましょう。地域内の特徴的なニーズもわかります。
例えば、あなたが整体の集客を目指すなら、●県○○市内にあるすべての本屋を周ると同時に、整体解説コーナーへ行き、どのような本が売れているのか? どのような本が幅(売り場面積)を利かせているのか? 本の中に、どのような特集が組まれていて、どのようなキーワードが目に着くのかを観察します。たったこれだけの作業をするだけで、多くの情報を入手できます。
ネットを使ったニーズ調査の方法
次にインターネットを使ったニーズの調査方法をご紹介します。
- グーグルキーワードプランナー
- 関連キーワード検索ツール(サジェストワード)
- 知恵袋
- 共起語ツール
- はてなブックマーク
- まとめサイト
1.グーグルキーワードプランナー
キーワードプランナーは、グーグル(検索サイト)で「検索された数」を調べるツールです。グーグルアカウントを持っていれば、誰でも無料で使えます。検索とは、人のニーズの集合です。キーワードプランナーは、そのニーズを数として把握できます。もちろん、ニーズが多いほど(検索数)そこに需要があると判断できます。
例えば「ダイエット方法」は、月間で10万回ほど検索されています。2017年現在、ヤフーは、グーグルの検索を採用しているため、キーワードプランナーの2倍の数が、そのキーワードに対する需要です。先ほどのダイエット方法であれば、月間で10万×2で20万回ほど検索されています。非常に大きなニーズがあります。
2.関連キーワード検索ツール(サジェストツール)
関連キーワード検索ツールは、あるキーワードを横方向に掘り進めていくときに利用します。
例えば、「ダイエット方法」というキーワードをさらに展開すると….
- ダイエット方法 簡単
- ダイエット方法 高校生
- ダイエット方法 短期間
などがあります。この横方向にキーワードを調べられるのが「サジェストツール」です。上記の場合だと、同じ「ダイエット方法」というキーワードであっても…
- できるだけ「簡単」に痩せる方法を知りたい人
- 今、高校生だけど、ダイエットをしたい。おそらく女子高生
- できるだけ短期間でダイエットをしたい人
などのユーザー像がいることがわかります。そして、そこからさらにユーザー像を考えると、2つめの高校生は「女子高生」である可能性が高いです。同じ女子高生との美的な戦いで抜きに出たい。または、男子高校生などからチヤホヤされたい欲求があるのが想像できますね!もしかすると、拒食症に近い人なのかもしれません。
また、できるだけ短期間でダイエットしたい人の場合、肌が露出する夏前の数か月間で集中的なダイエットをしたい人。または、これまで何度もダイエットに挑戦をしたけれど、どれも長続きしなく「次の楽々ダイエット」を探しているユーザー像が頭に浮かびます。つまり、あなたは、このようなユーザー像をしっかりと想像をして、そのユーザーが抱えている「現実」を理解することが重要なのです。
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3.知恵袋
知恵袋は、知りたいこと質問すること。投稿された質問に答える人をつなげるサービスです。実は、この知恵袋を使うと、ニーズをより鮮明に理解するのに役立ちます。具体的には、キーワードプランナーや関連キーワード検索ツールで見つけたキーワードを知恵袋で検索します。このときに表示される質問部分を見ることで、キーワードに含まれる悩みがわかります。
例えば、「ダイエット方法 短期間」と検索している人は、どのような欲求があるのか?を考えます。おそらく「できるだけ短期間でダイエットできる方法を知りたい」と予想できます。もちろん、これは単なる予想であるため、この予想を基にしてブログ記事を書いてしまうと、全く的外れなことを書いてしまう可能性があります。そこで、知恵袋を活用します。知恵袋の検索窓に「ダイエット方法 短期間」と入れて検索します。
すると、これに対する検索結果が以下のように表示されます。質問部分を見るだけで、キーワードだけでは理解が難しい「悩みの中身」がわかります。
4.マインドマップ(共起語ツール)
マインドマップとは「共起語」を調べられる機能です。共起語とは、指定のキーワードの関連する物ではなく「キーワードと一緒に検索されることが多いキーワード」のことを指します。関連するキーワードというより「●●と言ったら、××」と連想されるキーワードです。
例えば、ダイエットの共起語には「5キロ」があります。ダイエットと5キロが別々に表示されていると、まさかそれが関係してくるとは思いませんよね。しかし、検索エンジンのグーグルは、一見すると関係がないキーワードであっても「相互に関係が高いキーワード」として認識をしています。これを「共起語(きょうきご)」といいます。少し複雑な概念であうため「百聞は一見如かず」ということで、まずは利用されることをお勧めします。
5.はてなブックマーク
はてなとは、お気に入りのサイトを後からいつでも購読ができるように、ブックマークを提供するサービスです。このはてなで、たくさんブックマークがされている記事を見ていくと、どのような記事が人気があるのかがわかります。ブックマークされている数が多い=世の中で求められている情報です。
6.NAVERまとめ
NAVERまとめは、あるテーマについて、散らばっている情報を一つの情報(記事)としてまとめるためのサイトです。ここではあまり詳しく説明しませんが、このNAVERもニーズ調査に活用できるツールです。
下の画像をご覧ください。赤枠には、星の数やVIEW数が書かれていますね。星の数は、その記事を見て気に入った人の数です。一方、VIEW数は、記事を閲覧した人の数です。よって、この星の数と、VIEW数が多いほど、世の中で求められている情報であることがわかります。
以上の1~6のツールをうまく活用していくことで、読者の求めている情報とズレが少ないサイトを作ることができます。それがそのまま「繁盛しているサイト」へとつながります。それでは、これまで説明してきた内容をふまえて、実際にどのようにニーズを把握していくのかを事例を説明します。
見込み客のニーズを把握するための具体的な手順
今回は、青森県青森市に整体院を開設するとして「整体に関するニーズ」を調べてみます。基本的に実店舗に集客したいときは「ニーズ+地域名」で上位表示されることが有効です。したがって、今回の整体であれば「整体 青森」や「整体 青森市」などで、検索結果の上位に表示されるのが第一の目標です。ただし、実はドンピシャで「整体 青森市」と検索されなくても「整体に関連するキーワード」でも有効です。
グーグルキーワードプランナーで「整体 青森市」と調べてみます。すると、以下のようなキーワードを発見できます。
- 整体 青森市
- 青森 マッサージ
- 青森 整体
次に「整体」という言葉を一つだけいれて検索してみると、以下のようなキーワードを発掘できます。もちろん、これ以外にも無数にあります。グーグルキーワードであれば、これらのキーワードと合わせて検索数も表示されるため、その数字を基にして、需要の大きさを判断できます。どうやら、整体という言葉の裏側には「骨盤矯正」「腰の悩み」「猫背」「肩こり」「小顔」などが隠れています。
このうち、効果や人気、口コミなどのキーワードの裏には「安全性が心配な整体に当たりたくない」や「ボッタくりの整体院には当たりたくない」という欲求が隠れています。「なぜ、このキーワードで検索しているのか?」を検索者の立場になって考えると、わかりますね。検索した人の気持ちになることが大切です。
腰痛 | マッサージ | ぎっくり腰 | 肩こり |
骨盤 | リフレクソロジー | ゆがみ | 猫背 |
効果 | 口コミ | 評判 | 人気 |
顔 歪み | カイロ | ヘルニア |
次に「整体 青森市」を横展開してみましょう!すると、以下のキーワードがでてきます。大変失礼ながら、よくわからないローカルな地名がたくさんでてきました。
- 整体 青森市
- 整体 青森市 ドリームタウン
- 整体 青森市古川
- 整体 美容 青森市
- 青森市 桂木 整体
- 青森市 整体 口コミ
- 青森市 整体 骨盤矯正
もう一つ「青森 整体」で横展開してみます。この場合、青森県全体を含むキーワードがでてきます。いかがでしょうか。整体には、実に多くのニーズがあります。このようなニーズを知らずに「じいさま」や「ばあ様」ばかりを想定した整体にすると(ブログも含めて)、大きなチャンスを逃します。
- 青森 整体 大野
- 青森 整体 オススメ
- 桂木 整体 青森
- 肩こり 整体 青森
- 青森 整体 口コミ
- 青森 整体 クーポン
- 青森 整体 小顔
- 青森 整体 スクール
- 青森 スポーツ 整体
- 青森 千刈 整体
- 青森 タテヤマ 整体
2.サジェストツール(横展開) → キーワードプランナー(需要数調査)
3.サジェストツール(横展開の横展開) → サジェストツール
上記のように、どんどんと調査することで、ニーズを掘り起こせます。一通りのニーズ調査が終わったら、それをエクセルにまとめます。このエクセルは、自社サービスへの活用や、自社ブログの記事を公開するときに活用していきます。これでニーズ調査は終了です。次に、そのニーズを基にして、どのようにブログに反映させていけばいいのかを説明していきます。
ニーズとあなたのお店に見込み客を集めるブログ戦略
先ほど「整体」について色々とリサーチしましたね。そのリサーチの結果、いくつか需要がある中で「小顔になりたい!」ニーズがあることがわかりました。もし、この人たちを実店舗の整体院に集客したいのであれば、次のようにブログの戦略を立てます。
まずは「小顔になりたい人が抱えている悩み」をすべて洗い出します。先ほどは、「整体」に関するニーズの調査でしたが、今回は「小顔になりたい人」の悩みについて詳しくリサーチしていきます。リサーチ方法は、同じくキーワードプランナーとサジェストツールで良いです。これらのツールでリサーチをすると、小顔になりたい人の様々な悩みがでてきます。あなたは「これらの悩みにこたえる記事」を丁寧に公開していきます。
例えば、「小顔体操」「小顔グッズ」「小顔になるための食事法」などでもいいですね。小顔にしたい欲求や悩みを解決するための質の高い情報を公開していきます。その結果、ブログへの信頼性が高まり、ある境を超えると、実際に店舗に足を運んでくれます。つまり、ブログで質の高い情報を公開して、そのゴールを実店舗での施術にするのです。
ブログ戦略を実行するときに忘れてはならないのが「地域情報」です。ブログ内に地域情報も入れることで、グーグルに「小顔になるための整体が得意な店」、「青森県青森市にある店」と認識させられます。すると「小顔 青森市」や「整体 青森市」と検索されたときに、検索結果の上位にあなたのブログが表示されやすくなります。
以上、あなたのお店のお客さんを知るための具体的な方法と、ブログ戦略でした。
スタート地点が1度違うだけでブログは失敗する!色あせないテーマ選定のコツ
グーグルマイビジネスに登録すれば、グーグルマップの検索結果で上位表示されやすくなる!
まとめ
あなたのお客さんのニーズを知る方法は、本屋によるリサーチとインターネットによるリサーチの2つがあります。本屋であれば、販売されている本の売れ行き、販売面積、特集記事などをチェックすることにより知ることができます。また、インターネットによる方法であれば、キーワードツール、サジェストツール、知恵袋などがあります。どちらも一長一短がありますので、実際のリサーチは、これらをフル活用して行うことをお勧めします。
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