ミャンマーの治安・実際のところ

海外旅

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世界の中でも治安が良いとされる日本で生まれ育ったわたしたちにとって、外国ならどこでも危険があふれている場所と言えます。ある程度の安心を手にできる国で生まれ育ったわけですから、わたしたちの警戒意識は高くありません。犯罪者がその気になれば、すぐに乗り越えられる程度の低い壁なのです。

ミャンマー在住者が語る治安

ミャンマーの治安はどうでしょうか。外務省・海外安全ホームページを見てみますと、どの地域も、レベル1(十分注意してください。)からレベル3(渡航中止勧告)のどれかに属しています。大部分がレベル1とはいえ、注意が必要です。

渡航中止勧告が出されている理由

レベル3の渡航中止勧告が出されている地域の多くは、政府軍と地域の少数民族武装組織の抗争がある場所です。厳密に言うと、抗争があった場所です。ミャンマーは多民族国家ですし、宗教的背景がみんな同じというわけでもありません。

過去に、イギリスにより統治されていたことがありました。その時とられたミャンマー人のイギリス統治に対する不満を紛らわす方法が、各民族間の対立を促すというものだったのです。その名残は今も強く、主要民族であり、かつ政府の中枢を抑えているビルマ族への不満が各地域でくすぶっています。

各地の少数民族の不満が高まると、武装組織と政府軍との抗争が勃発するのです。しかし、ここ最近は政府が少数民族武装組織との和平協議を進めていることもあり、大きな抗争は起きていません。ですが、外務省からの情報にある通り、ロヒンギャ問題を抱えるラカイン州北部だけでなく、レベル3に指定されている地域の滞在には、十分に注意が必要です。

過去の事件

日本人の観光客や出張者の多くがミャンマーを訪れる際に滞在するのが、ヤンゴン市でしょう。ヤンゴンでは、犯罪の取り締まりが強化されています。そのため、大都市であるにもかかわらず比較的安定した治安状態と言えます。

しかし、だからと言って何の問題も起きてこなかったというわけではありません。高級住宅街や、地元の人たちにとってはちょっと敷居の高いレストランが軒を構えるバハン地区からタクシーに乗った女性が暴行されそうになった事例があります。また、外国人がバスターミナルからタクシーに乗った際、お金や貴金属を取られそうになった事件、外国人宅が空き巣に入られたという警察発表もあります。

そんなヤンゴンで日本人がよく経験しているのは、ぼったくりです。ミャンマーでは、観光名所や飛行機のチケットにミャンマー人価格と外国人価格が設定されています。つまり、外国人はお金持ちで、お金持ちにより多くのお金を払ってもらうのは当たり前と言う考え方が根付いています。

ミャンマーのタクシーにはメーターがついていないため、路上でタクシーを拾うときは、値段交渉をしなければなりません。でも、いざ目的地に着いたら、交渉時より高い値段を請求されたという話は、よく耳にします。

足を踏み入れない方がいい、もしくは注意が必要な場所

過去の事例からも分かる通り、夜の時間帯に女性一人で外に出たり、タクシーを利用したりするのは避けたほうがいいでしょう。最近は、タクシーに対する取り締まりが厳しくなっていますし、タクシードライバーへの教育が施されているようですが、それでもドライバーにも色々な人がいますから注意するに越したことはないでしょう。

タクシーがなぜそこを走っているかというと、その地域にタクシー利用の需要があると分かっているからです。高級レストランがあれば、そこにはタクシーを利用する外国人が来ると予想できます。すると、そういった外国人を狙っているタクシードライバーが来ることも避けられません。

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また、外国人が住むコンドミニアムや高級住宅街の周りにも、比較的経済的に恵まれていない人たちがいます。もちろん、高級住宅街やコンドミニアムの入り口には警備員がいて、経済的弱者の彼らは入ることができません。それでも、一歩敷地から出てしまうと、警備員もわたしたちを守ってくれるわけではありません。

ヤンゴン市の川沿いには観光遊覧船乗り場などもあります。しかし、乗り場の周りには、ブルーシートで作った家に住んでいる人たちがたくさんいます。そして、昼間はそこで食べ物を売ったりしています。お金をせびりにくる少年や、ひったくりに注意した方がいいでしょう。

他にも、バーやカラオケなど、外国人が来ると思われている場所への出入りには、十分注意が必要です。ミャンマーの人の考え方は、外国人=お金持ちです。外国人がいるところや出入りするところには、お金をねらう人たちも集まってきます。

日本人が気を付けられること

警備員がいるコンドミニアムに住んでいるからといって安心してしまうのも危険です。筆者も中国に長期滞在しているときに経験したことがあるのですが、警備員が一緒になって空き巣を働く場合があります。どこに外国人が住んでいるのか、いつもいない曜日や時間帯はいつかなどの情報を伝えたり、ときには防犯カメラを停めてしまったりもします。

海外滞在時は、タクシーを利用することも多いと思いますが、家の前までタクシーで乗り付けてしまうと、容易にわたしたちが住んでいる場所を知られてしまいます。また、外では大声で話さないことも効果的です。大声で話していると、周りの人に外国人(=お金持ち)がここにいますよと、宣伝しているようなものです。

ミャンマーは親日国です。ですから、日本語が話せる地元の人たちもときどきいます。それに、ミャンマーの人は非常に親切です。なにかあれば、大好きな日本人を助けてあげたいと、行動してくれる人もたくさんいます。

しかし、日本語を話せるちょっと気持ちが悪い人や、日本語を話せる詐欺師などもいます。ミャンマーと日本は同じアジアの国とはいえ、わたしたちは歩いているだけで外国人とばれています。ですから、日本語で話しかけられても、警戒レベルを下げないように気を付けましょう。

最近も、わたくしの知り合いの日本人女性が日本語で声をかけられました。その後、スーパーで買い物をして帰途につこうとしたら、後ろに先程声をかけてきた日本語を話せる男性がついてきていたそうです。そして彼が発した言葉が、「ぼく、あやしくないよぉ。」です。

本当に“あやしくない人”なのかもしれませんが、少なくとも嫌な気持にさせられます。日本語を話したいだけならまだいいのですが、ストーカーになられたり空き巣に入られたりすると、大変です。ですから、相手が日本語を話してくれたからと言って、気を緩めることがないようにしましょう。

まとめ

観光をしている時も、場所によっては夜出歩いている時も、さほど危険を感じることがないのがミャンマーです。しかし、わたしたちは、お金持ちと思われている外国人に属していることを忘れてはいけません。用心しておくに越したことはないのです。

ミャンマーでの生活を満喫するのはとても良いことですが、夜遅くに一人で出歩いたり、外国人が多く出入りするところに夜遅くまで滞在するなど、できれば避けるほうがいいでしょう。また、ミャンマーの奥地には、まだ手付かずの自然など魅力的な観光資源がそろっています。しかし、そういうところもかつては少数民族武装組織と政府との対立が発生していた場所かもしれません。もしそうであれば、観光地ですら抗争がいつ再発するかもわかりません。それは、宗教施設でも同じです。

まさにロヒンギャ問題は、宗教がかかわっている抗争です。治安のよい日本で育ったことは悪いことではなく、誇れることかもしれません。ですが、「ゆえにわたしたちの危機管理レベルがそれほど高くないかもしれない。」ということも、思いに留めておきたいものです。

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