海外への引っ越しは、何が必要?業者はどうすれば良い?関税は?

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海外へ転勤をしたり、留学したりすることが一般的となり「国際的な引越し」をする機会が増えてきています。日本国内であれば、引越し専門業者に見積もりをお願いするだけで、後の作業はすべてお任せできるので楽ちんです。最近は、引越し侍なる一括見積サイトも誕生し、複数の業者に一括で見積もれる仕組みもできているため、より便利です。

さて、そんな引越しを国際間で行うときには、どのような手続きが必要になるのでしょうか? 少し考えただけでも、引越しをするにあたり、国際輸送、税関、そして関税などが関係しそうです。また、何となく英語でのやり取りも必要?な気がして、なかなかハードルが高そうです。

そこでこの記事では、海外に引越しをするときに必要となる基本的な知識をご紹介します。ぜひ、こちらの記事を参考にしていただき、あなたの引越しを成功させてもらいたいです。

いざ海外へ引越し!

海外の引越しといっても、大きく分けて次の2つがあります。海外から日本への引越しと、日本から海外への引っ越しです。これに加えてケースによっては、海外から海外への引っ越しも考えられます。いずれの場合であっても、専門の引っ越し業者に頼めば、ほぼ日本国内での引越しと同じように完了させることができます。

  • 日本から海外への引っ越し
  • 海外から日本への引っ越し
  • 海外から海外への引っ越し

あなたが依頼する業者によっても異なりますが、多くの場合は上記の3パターンのすべてに対応していることが多いです。詳しくは、記事の文章末に紹介している引っ越し業者に問い合わせをお願いします。ちなみに、この記事では、主に日本から海外への引越しについてご紹介していきます。

おまけの小話:
海外から日本へ引っ越すときの関税は、関税定率法14条の8号に規定されている「引っ越し荷物の無条件免税」が適用されます。引越しする前に使っていた貨物については、そのまま無条件で輸入できると考えてもいいです!

日本から海外へ引越しするときの基本知識

それでは、日本から海外に向けて引越しをするときの基本知識をご紹介していきます。まずは、引越しをするにあたり必要となる書類や条件を確認していきましょう。なお、これから説明する手続きなどは、すべて引っ越し業者が代行してくれるため、参考程度に読むだけでいいと思います。

引越しができる3つの条件

誰でも自由に渡航ができるはいえ、無条件で引越しができるわけではないです。海外に引越しをするときは、次の3つの条件をすべて満たす必要があります。もし、どれか一つでも満たさないときは、引越し業者が依頼を受けてくれない可能性が高いです。

  1. 引越しの貨物は、販売や転売目的の物ではなく、すべて個人使用目的の物であること
  2. 渡航する相手国において、長期滞在ができるビザを持っていること
  3. 実際に海外へ行くことが明らかであること

1番のルールは、外国に対して販売目的の貨物を輸送することを制限するものです。商売目的で輸出をするのであれば、通常の輸出申告をして貨物を送ることが必要です。また、渡航する先の国で有効な長期ビザを持っていることも重要な点です。そもそも引越しとは、長く向こうで暮らすことが前提です。その点を考えれば、ビザを持っていない時点で該当しないとわかります。

海外への引っ越しを考えるときは、これら3つの条件をすべて満たすのかを考えるようにしましょう! 次に海外へ引越しをするために必要な書類をご紹介します。

海外への引っ越しに必要な書類とは?

日本から海外へ引越しするときに必要な書類は、以下の4つの書類です。

  1. インボイス&パッキングリスト
  2. パスポート
  3. Eチケットなどの航空券の控え
  4. 通関委任状

1.インボイス&パッキングリスト

インボイスは、引越しの荷物として送ろうとする貨物の価格を一覧にした書類です。別の物に例えると、レシートのような存在です。

例えば、あなたが家具や家電、服などを送るときは、それらの価格を一つ一つ記入することになります。でも、ここで疑問に感じることがありますね。「価格っていつの価格なの?」です。しかも、送ろうとししている貨物は、すでに使用している貨物であるため、新品の価格を記入するのも何だかおかしい気がしますね。

そこで、貿易の世界では、このような貨物の価格を「経年劣化」を加味した価格にすることにしています。経年劣化とは、時の経過や使用などによって、その貨物自体の価値が低くなることです。家電であれば、使用している内に何らかの部分が消耗しているはずです。服などであれば、袖などがよれよれになっていたり、黄色いシミができていたりすることもあるはずです。そのような経年劣化を加味して、相応と思える価格にします。

要は、感覚に近い部分があるため、そこまで「うるさく言われること」は少ないです。これでインボイスの価格部分は、埋めれそうですね。次にパッキングリストです。

パッキングリストは、貨物の梱包明細書のことです。具体的には、貨物を梱包している箱ごとに番号を振っておき、その番号の中に含まている貨物の一覧を一枚のシートに記入します。このパッキングリストによって、税関は、何番の箱の中に何が入っているのかを把握できます。

一般の貿易であれば、インボイスとパッキングリストは、別々の書類として用意します。しかし、引越しについては、インボイスとパッキングを一枚のシートの中で記述することが一般的なようです。

パッキングリストの表示例:

1パジャマ、タオル、ズボン
2おまちゃ類
3書籍など

2.パスポート

引越しをする人のパスポートのコピーが必要です。

3.Eチケットなどの航空券の控え

2番と同じく引っ越す人のEチケットなどの控えが必要です。

4.通関委任状

通関委任状とは、初めて通関業者(海外引越し業者)を利用するときに、輸出申告の代理をお願いするときに必要な書類です。もし、二回目以降も同じ業者を頼むときは、この通関委任状を提出する必要はありません。

以上の4つが海外への引っ越しで必要になる書類の一覧です。業者によっては、これにプラスアルファの書類が必要となる可能性もありますが、そこは臨機応変に対応されれば良いと思います。さて、海外への引越しで必要になる書類がわかった所で、次は、海外へ持ち出せないアイテムの確認です。

引越しで持ち出せない物リスト

海外旅行へいったときに、入国するときに持ち込めない商品があるように、日本から引越しで搬出するときも、制限されている物がいくつかあります。いわゆる「禁制品リスト」です。これらの禁制品を引越し貨物の中に紛らわせると、現地税関での輸入検査が厳しくなり、現地で引越し貨物が届くのが遅くなる可能性が高くなります。禁制品とは、次のような物を言います。

これらの中で、特に危ないと思うのがポルノ系雑誌や現金、骨董、株券、ワシントン条約に該当する物(バッグ、ベルトなど)。これらは、意図していない所で紛れている可能性があるためご注意ください。

  • ポルノ系雑誌、国家の転覆を企てる文章など
  • 生きている動物や種子
  • 株券や現金、古美術など
  • マッチ、ガス、ライター、花火などの引火性があもの
  • あらゆうる毒物
  • その他、条約などで禁止されている物 例:ワシントン条約など

海外における関税はどうなるの?

海外へ引越し用貨物を送るときは、現地税関では、関税がかけられるのでしょうか? 基本的には、日本と同じように引越しに関する免税制度が整えられているため、無税輸入できる場合が多いです。ただし、一部の国、例えば、中国などでは、引越し用貨物であっても規制が強いため、関税がかかることがあります。詳しくは、依頼する引越し業者のページをご覧下さい。

以上が海外への引越しに関する基本的な知識です。次に海外引越しに関する一般的な流れをご紹介していきます。

引越しの一般的な流れはどうなっている?

引越し業者へのコンタクトから、引越しの完了までは、どのような流れになっているのでしょうか? ここではエコノムーブジャパンさんのホームぺージを参考にして、引越しの依頼から配達完了までの流れをご紹介していきます。主な流れは、次の1~10です。基本的に、あなたがやることは、一番の「業者による下見への立ち合い」です。そこから先の部分は、すべて業者が行ってくれることが多いです。

  1. 業者による下見
  2. 見積書作成
  3. 梱包&引き取り
  4. 商品目録(インベントリーリスト)の作成英語
  5. 船積み書類の作成
  6. バンニング
  7. 日本側通関
  8. 海外輸入通関
  9. 配達
  10. 開梱作業(組み立てなど含む)

1.業者による下見

業者に依頼をすると、まずは自宅などへ下見に来てくれます。このとき、どれくらいの物量があるのか?などを確認します。

2.見積書作成

1番で調べた情報と、顧客の希望をヒアリングして最適な輸送手段を提案してくれます。実際に作業に入る前に見積書が作成されるため、後から高額な請求が来て困ることはないです。

3.梱包&引き取り

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見積もりの金額に納得したら、いよいよ作業開始です。業者によっても異なりますが、多くの場合は、業者が梱包資材などを持ち込んでくれます。梱包が完了したら、引越し業者が貨物を引き取っていきます。

4.商品目録(インベントリーリスト)の作成

引越し業者は、梱包した内容をインベントリーリスト(商品一覧表)に落とし込みます。インベントリーリストとは、引越しの貨物を英語にしたリストです。

5.船積み書類の作成

引越し業者は、船積み書類の作成と、船会社にブッキング(予約)をします。

6.バンニング

業者は、船会社から一本のコンテナを借りて、その中に同じ方面に輸送する荷物を合積みします。このコンテナへの作業のことをバンニングと言います。

7.日本側輸出通関

輸出申告をするタイミングは、業者によって異なります。一般的には、税関検査にあたる可能性を考えて、バンニング前に行うことが多いです。すべての荷主の輸出通関が終わりると、いよいよコンテナは、本船に積み込まれます。

8.海外輸入通関

輸入国側についたら、日本側の引越し業者と提携している現地の会社が輸入通関をします。通関が終ると、現地国での国内配送に入り、指定の住所まで配達に入ります。

9.配達

業者によっては、戸口前までの配達をする所もあれば、室内まで配送してくれる所もあります。また、配達だけではなく、家具の組み立てなどもしてくれる所まであります。いずれにしろ、このあたりのサービス内容は、依頼する業者によって異なるため、事前にどこまでの作業をしてくれるのかを細かく確認しておくことをお勧めします。

以上が海外引越し業者の依頼から配達完了までの流れです。この流れでわかる通り、業者に依頼すれば、特に依頼者側で行うことは少ないです。あれや、これやと自分で手続きをするよりも専門の業者に任せた方が何かと便利そうですね。ここまでが海外引越しについての説明です。ここから先は、実際に海外へ引越しをするときに準備することなどをご紹介していきます。

引越しに向けて準備すること(やることリスト)

海外への引っ越しが決まると、何かと準備することが多いです。海外への引越しの準備といえば、行政機関への手続きと、断捨離(だんしゃり)などがあります。

  1. 断捨離
  2. 行政機関などへの手続き

1.断捨離とは?

自分にとって必要な物、不要な物を選別し、不要な物を思い切って捨てる。これが断捨離です。断捨離をすると、様々な贅肉な無くなり、気分的にも何だかすっきりします。実は、海外への引っ越しをするときも、この断捨離が役立ちます。なぜなら、海外に不要な物を送る=無駄金を支払うことになるからです。

すでにご存じの通り、海外へ荷物を送るときは、日本国内以上に送料がかさみます。あれも、これもと送ってしまえば、すぐに輸送費用が大きくなります。この輸送費用を下げるには、やはり無駄な物を送らないことが鉄則です。では、無駄な物な物を送らないようにするには、どうすれば良いのでしょうか? それが先ほどから伝えている「断捨離」です。

まずは、断捨離によって、送るべきもの送りたいもの、そして、送らなくても良い物を選別します。送るべきものとは、日本でしか手に入らないものを指します。これらを優先的に積み込みます。次に、送りたいものを検討します。「送りたい」の表現からもわかる通り、海外でも調達しやすい物がこちらに含まれます。この中でもどうしても送りた物を選びます。

最後に送らなくてもいい物です。こちらは、市の不燃物で処分をするのか?またはリサイクルショップに持ち込むのか? トランクルームを借りるのか?などの処分方法があります。できることなら、海外に行く機会に、すべて捨ててしまう方が良いのかな?とも思います。その方が色々な意味で心機一転につながるはずです。

2.行政機関などへの手続き

海外で生活をすることになったら、行政機関などへの手続きを忘れないようにします。海外へ行くときに何らかの手続きをする可能性があるのは、次の6つです。

  1. 海外転出届け
  2. 国民健康保険の脱退
  3. 国民年金の任意加入
  4. 運転免許証の更新
  5. 個人事業主の人は代理申告の手続き
  6. NHKへの解約手続き

1.海外転出届け

一年以上海外で生活することが決まっているときは、市区町村で「海外転出届け」を出します。これを行うことで、翌年度以降の住民税の支払いをしなくてもよくなります。

例えば、あなたが2017年12月中に海外転出届を出すと、2018年1月1日時点では、日本に住民票がないため、2017年分の住民税を支払わなくても良いです。

2.国民健康保険の脱退

日本から住民票がなくなった時点で、あなたの国民健康保険は失効します。

3.公民年金への任意加入

日本に住民票がない方の公的年金は、任意加入になっています。加入をするのか?しないのか?は任意であるため、ご自身で決めると良いと思います。

4.運転免許証の更新

もし、免許証の更新期限が海外に渡航中に来ることがわかっているときは、更新期限に関わらず事前に運転免許を更新することができます。あわせて確認しておきましょう!

5.個人事業主の人は代理申告の手続き

個人事業主の方は、住民票が日本にあることが前提です。したがって、個人事業主の身分のまま海外で活動することは、難しいです。また、個人事業主の方は、納税の申告などの手続きがありますが、これは税理士などにお願いして代理申告してもらうことができます。もし、個人事業主の方で海外で活動する方は、最寄りの税務署で詳しい内容を確認されることをお勧めします。

6.NHKへの解約手続き

NHKへの解約手続きも忘れないようにします。年間で考えると、すごいお金が請求されているため、迷わず解約しましょう。NHKの解約は、次の手順でできます。

1.NHKのコールセンターに連絡をします→0120-151515

2.解約申込書を送ってもらいます

3.必要事項を記入して送付します。

4.解約手続きは完了です。

以上が海外へ引越しするときの手続きに一覧です。これ以外にもスマホの契約をどうしよう?など、細かな物がたくさんあると思いますが、そのようなことも含めて「断捨離」をすることをおすすめします。

海外の引っ越し業者の比較

引越し

これまで説明してきた内容は、海外の引っ越し専門業者を使えば、難しい知識も不要で誰でも簡単にできます。では、実際、海外の引っ越し業者を選ぶときは、どのような点に気を付けた方が良いのでしょうか? 安全な会社であること、たしかな実績があることは、もちろんのことです。もし、私が引越し業者を選ぶのであれば、次のような点を重視します。

引越し業者を検討するときの9つのチェックリスト

  1. 見積もりは、無料で行ってくれる?なんか怖いお兄さんとが来ないよね?
  2. 貨物の引き取りはどうするの?梱包のための資材は、手配してくれるの?
  3. 引越しに必要な書類(自分が用意するもの以外)は、すべて用意してくれるの?
  4. 国内の輸送費、海外における輸送費は、全部含まれている?
  5. 日本国内の通関、海外の通関費用は含まれている?
  6. 通関書類、船積書類は、どうなる?
  7. 現地では、どこまで配達してくれるの?戸口?それとも室内まで?
  8. バラバラになっている家具は、そのまま?それとも組み立ててくれるの?
  9. 輸送にしようとした梱包資材のごみなどは片づけてくれるの?

これらの1~9の点を考えた上で、各社のサービス内容などを比較検討していきます。

海外向け引越しサービスは、次のような会社が提供しています。やはり、大手で安心できる所といえば、日本通貨、ヤマト運輸だと思います。また、大手以外の引越し業者であっても、細かい部分まで丁寧なサービスを提供している会社もあります。ぜひ、下に紹介しているすべての会社のホームページをくまなくご覧になり、検討してみて下さい。

  • 日本通運
  • ヤマト運輸
  • サカイ引越センター
  • 福岡倉庫株式会社
  • エコノムーブジャパン

一番最後に紹介するエコノムーブジャパンさんのサイトは見やすいな~と思いました。色々とごちゃごちゃと表示しておらず、知りたいことがわかりやすく説明されている点に共感できます。

まとめ

  • 海外から日本への引っ越しは、関税定率法14条8号により、無条件免税の対象になります。
  • ただし、この免税措置を受けるには、引越し前の国で使用していたことが条件です。
  • 同じような仕組みで、日本から海外への引っ越しについても基本的には免税措置を受けられます。
  • 海外へ引越しするときは、海外引越し専門業者に依頼をすることも最も合理的です。
  • 業者を選ぶときは、事前にサービス範囲を細かく詰めて「こんなはずじゃなかった」が少なくなるようにしましょう。

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